【欧州だより Vol.11】
シャトー・メルシャン×ジョージアワイン イベント in London
皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
欧州事務所の溝渕です。
本稿では昨年、イギリスのロンドンにてサラ・アボット マスター・オブ・ワインを迎えて開催されたシャトー・メルシャンとジョージアのワイナリーであるTeliani Vallyのコラボレーションで贈る「New Discovery」をテーマにしたマスタークラスの様子をお伝えします。

会場はロンドンブリッジの付近の二つ星レストラン「Trivet」。ロンドンの星付きのファインダイニングやラグジュアリーホテルに勤務するソムリエたちが、まだまだニッチなジョージアワインと日本ワインを「Discovery」しようと続々と集まりました。

開場と同時にウェルカムドリンクとしてシャトー・メルシャン 山梨甲州がサーブされ、ゴートチーズのグジェとともに参加者に振舞われました。当日マリアージュされたお料理はTrivetのソムリエ自らが提案してくださいました。
メニューとワインリスト

- Starter - Cornish wild sea bass crudo - Capezzana olive oil, lime and trombetta courgette
- Chateau Mercian Koshu Gris de Gris ‘Fuefuki’ 2021
- Teliani Valley ‘Winery 97’ Khikhvi 2022
- Teliani Valley Glekhuri Kisi Qvevri 2020
- Mains - Roast best end of lamb - Rhug Estate organic lamb, onion soubise, sumac and aubergine
- Chateau Mercian ‘Mariko’ Merlot 2018
- Teliani Valley ‘Winery 97’ Saperavi 2022
- Teliani Valley Glekhuri Kisiskhevi Saperavi Qvevri 2021
- To finish - Specially selected cheeses, with rye and caraway crackers, tamarillo and rhubarb chutney
- Chateau Mercian ‘Rivalis Left Bank’ Chardonnay 2019
- Chateau Mercian ‘Mariko’ Syrah 2020
- Teliani Valley ‘Winery 97’ Unfiltered Saperavi 2020
前菜

シャトー・メルシャンからはシャトー・メルシャン 笛吹甲州グリ・ド・グリを提供。スタイルの違うTelianiのオレンジワインとの比較試飲を行いました。ライムのソースが甲州の酸と相性がよく、チリペッパーとローストされたナッツのようなものがグリ・ド・グリのボディにマッチしており最高のマリアージュです。会場からは同じオレンジワインでも全くスタイルの異なる仕上がりに驚きの声が上がっていました。
メイン

シャトー・メルシャンからはシャトー・メルシャン 椀子メルローを提供し、その質の高さに会場からはその日一番の感嘆の声が上がりました!サイドにちらばっているピクルスとメルローのベルペッパーのような青い香りとの相性が抜群だとコメントがありました。

最後に、3種のチーズ、チャツネ、クラッカーとともにシャトー・メルシャン 北信シャルドネ左岸リヴァリス、サラ・アボット マスター・オブ・ワインのお気に入りであるシャトー・メルシャン 椀子シラーをペアリング。シャルドネはおかわりを所望される方も多くみられました。

シャトー・メルシャンのインポーターであるBoutinotの社員であり、マスター・オブ・ソムリエでもあるナイジェル氏によってワインの紹介がされる。

サラ・アボット マスター・オブ・ワインによる語り。
彼女からは、「日本とジョージアは一見全く違う国に見えるが実は似ている。どちらのテロワールも山に囲まれていてその恩恵を受けている。また、どちらも凝縮された独特の文化をもっており、それがワインにも表れているように感じる。シャトー・メルシャンとTelianiはどちらもそれぞれの国でワイン造りを始めたFirst Moverであり、その歴史は長い。」という導入があり、その後それぞれのワイナリーのテロワールや商品そのものについて語られました。
特にシャトー・メルシャンは甲州という謎に包まれたブドウ品種を紐解くことに貢献し、その知識の蓄積が今日のシャトー・メルシャンのもつバラエティ豊かな甲州のラインナップにつながっている、と評価されました。また、国際品種においてはシャトー・マルゴーのポール・ポンタリエ氏の助言もあってかなり質が改良されており、質が高いながらも日本らしさを持ち合わせたスタイルにたどり着いているとも講評されました。

ディナーはサラ氏の人柄と人望もあって終始なごやかに進み、参加者たちはワインに合わせてサーブされる料理とのマリアージュを楽しみながら、生産者との会話から商品のストーリーを深堀しようとしていました。基本的なテロワール、生産量、歴史、提供温度などの質問はもちろん、マニアックな質問として国際品種のクローンはどこから来たのかなど博識なソムリエならではの質問も飛び交いました。
「数年前に日本ワインを飲んだ時は未熟、という印象があったけれど、シャトー・メルシャンを飲んで印象が全く変わった」などとコメントするソムリエが複数人見られ、また、シャトー・メルシャンの甲州を既に採用しているお客様へは、国際品種の質の高さをアピールできたかと思います。特に会場が一番沸いたのは椀子メルローを試飲した時で、皆口々にそのクオリティに驚きの声を上げてくれた瞬間が最高でした!ロンドンのソムリエに絶賛されたシャトー・メルシャンを皆様もぜひご堪能ください。