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メルシャングループ直営ワイン通販WINE&DOORS公式

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セット シャトー・
メルシャン
体験 コラム

チリと日本、両国の醸造家によって実現したワイン
「コンチャ・イ・トロ アミシス」

2024年9月17日、「パシフィック・リンク・プロジェクト」から第2弾※1となる新商品、チリの赤ワイン「コンチャ・イ・トロ アミシス」が発売されました。
同プロジェクトは、日本を代表するワイナリー「シャトー・メルシャン」と、チリNo.1※2ワイナリー「コンチャ・イ・トロ」が協働し、造り手が互いの国を行き来し知見を共有して、これまでにない新しいコンセプトのワインを一緒に造り上げるプロジェクトです。 商品名のアミシスはラテン語で「友人」の意味であり、両社の絆を表しています。
このワインは、シャトー・メルシャンのチーフ・ワインメーカーである勝野泰朗氏と、コンチャ・イ・トロの最高醸造責任者であるマルセロ・パパ氏の協働開発商品です。
本コラムでは、「コンチャ・イ・トロ アミシス」のブランドマネージャーである安武がこの商品が世に出るまでの開発の裏側を少しだけ、二人の醸造家によるセミナーやインタビューでの言葉を交えながらお伝えします。

  • ※1 第1弾は、2024年3月に発売の日本の白ワイン「シャトー・メルシャン 岩出甲州 アミシス2023」。詳細はこちら(数量限定のため、売り切れ次第終了)
  • ※2 INTELVID-CHILE 2023(販売量)

プロフィール

ヴィーニャ・コンチャ・イ・トロ テクニカル・ディレクター マルセロ・パパ氏
1998年よりカッシェロ・デル・ディアブロを担当。翌年チリで最も権威と伝統あるブランドのひとつ、Marques de Casa Conchaを担当し農業とワイン醸造技術の改善を実施、品質を大幅に改善した。
彼の造るワインの品質、グローバルへの多大な貢献は世界で認められ、Tim Atkin マスター・オブ・ワインによるチリ2019スペシャルレポート及び、チリのワインガイド“Descorchados”2024で、ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに選出。現在はコンチャ・イ・トロのワイン造りの品質を一手に担う、テクニカル・ディレクターを務める。
シャトー・メルシャン チーフ・ワインメーカー 勝野泰朗氏
2000年入社。2008年よりフランスへ渡り、シャトー・レイソン、メゾン・アルベール・ビショー、シャトー・パヴィ・マカンにて醸造研修を行う。ブドウ栽培及びワイン醸造技術に関するフランス国家資格である Oenologue を取得し、2013年帰国。2015年より長野県にある塩尻・片丘の開拓を手掛け、新産地「片丘」の礎を築いた。2018年桔梗ヶ原ワイナリー長、2023年より現職。栽培から醸造まで一貫した理想のワイン造りを追究する。

ミッション – 日本の醸造家の想い

2024年3月初旬、日本はまだ朝晩の冷え込みが厳しい頃、勝野がチリへ向かいました。
その時の思いについて勝野は、「チリワインというと、どちらかというとパワフルで力強いイメージを持つ方も多いと思っていて、だからこそ日本人がブレンドに携わることでやさしく、バランス良く、日本人にとってもより飲みやすいチリワインをつくろうと思っていました。」と語っています。
彼のワイン造りの根底にあるのは、シャトー・メルシャンがこれまで大事にしてきたワイン造りのフィロソフィーである、「フィネス&エレガンス~調和のとれた上品な味わい~」です。これをぶらさず、コンチャ・イ・トロの持つ造りのフィロソフィーと融合させることこそに、日本の造り手がこの協働開発に携わる意味があると考えていました。

チリに到着後、勝野はマルセロ率いるチームに畑を案内されました。その畑はチリのグラン・クリュとも言われるD.Oプエンテ・アルト。良質なカベルネ・ソーヴィニヨンを生みだすことで有名な銘醸地です。
「驚くほどにタンニンがやわらかいカベルネ・ソーヴィニヨンと出会い感動しました。」
勝野は、そこで実っているブドウを口にして驚きとともにこんな感想を述べています。

それは1800年代後半からずっとマサルセレクション※3を続けてきた世界中のどのカベルネ・ソーヴィニヨンとも同じではないブドウと自根※4の組み合わせだったと語り、想像していたよりもさらに素晴らしい畑とブドウとの出会いに心が高まったのでした。

  • ※3クローンセレクションと対になる言葉。クローンセレクションは研究機関で選抜されたものを単一のクローンとして区別したもの。一方、マサルセレクションは畑の中から特徴的なもの、優れたものを選抜したもので、その畑の個性・多様性が生まれるとされる。
  • ※4 その品種自身から成長している根のこと。世界的に自根でブドウを栽培できるエリアは限られており、非常にユニーク。

ブレンドワーク – チリと日本の融合

プエンテ・アルトの中でも特にコンチャ・イ・トロが特別に扱ういくつかの区画を見て回った後、いよいよブレンドワークがはじまりました。

「何度も何度も、お互いにこれだというブレンドを出し合いました。我々のスタイルを表現し提案すると『綺麗なワインだけど、コンチャ・イ・トロらしくない』と言われ、では足りない要素は何かを考えたとき、彼らがよく使っていた“Energy(エナジー)”という言葉が気になりました。対話を重ねながらその言葉が何を表すのか紐解いた結果、ガツンとくるパワフルさではなく、チリの果実そのものがもつ、みなぎるエネルギーのようなものだと理解しました。」 勝野は振り返ります。

最終的なブレンドは、畑で出会い感動した良質なカベルネ・ソーヴィニヨンを主体におき80%使用、華やかさを付与するためにプエンテ・アルトでも植栽比率の少ない貴重なカベルネ・フランの比率を17%まで上げ、プティ・ヴェルドでアクセントを加えることで、マルセロと合意しました。
チリのブドウがもつポテンシャルを最大限に活かしながらも、シャトー・メルシャンの「フィネス&エレガンス」というエッセンスが加わった、両社の協働で造ったワインだからこそ実現した味わいです。

プロジェクトを通じて開発するチリワインとしてはファーストヴィンテージということもあり、生産本数は6,600本とはじめから両社で決めていました。決して多くはないこの生産本数だからこそ、自由度の高いブレンドを行うことができたのです。

マルセロは新商品発表の来日イベントの際、当時の様子について、「ブレンドを決めていくプロセスの中で、シャトー・メルシャンのワインメーカーは常に味わいの中の“エレガンス”を追求していました。我々コンチャ・イ・トロはどちらかというと日頃から果実感や力強さを求めていくので、我々とはことなるアプローチでした。」と語っています。

また気づきを得たのは技術面だけではなかったようで、「私たちチリ人はラテン民族であり、時間に時折ルーズであったり、あまり事前に整理して取り組むということがそれほど多くなかったりしますが、一方で一つ一つの工程を事前に準備して取り組む日本人の働き方は、一緒に働くうえでは我々にとってチャレンジでもあり、学びになりました」と語り、笑いを誘いました。

ラベルデザイン – 味わいの想起

先にも記しましたが、ファーストヴィンテージとなる「コンチャ・イ・トロ アミシス 2022」は生産本数約6,600本であり、その内日本国内販売本数は約3,300本という数量としては決して多くはない、希少ともいえるワインです。そして、両社が本気で取り組み生まれたワインだからこそ、ボトルのラベルデザインに対してもチリと日本とで様々な意見がありました。
勝野が日本へ戻ってからも、両社ブランドチームの対話は続きます。ワインの顔となるラベルデザインがなかなか決定に至りませんでした。

「フィネス&エレガンス」

最後はやはりこの言葉が決め手となりました。日本人の造り手がこだわり、チリで議論を交わしたポイントです。
「コンチャ・イ・トロ アミシス 2022」はチリのブドウが持つポテンシャルを最大限に活かしながらも、なめらかで繊細、エレガントな味わいに仕上げたワイン。 両社の造り手によって実現したこの味わいがラベルからもお客様に伝わるようにという考えのもと、最終的には力強さも感じられる黒地に、商品名である「Amicis」を縦に置くことでエレガントさを表現することで双方が合意をしました。

こうして、「コンチャ・イ・トロ アミシス」が完成したのです。

お披露目 – チリ独立記念日式典での提供

左)マルセロ・パパ氏
右)駐日チリ大使 リカルド・G・ロハス閣下

9月12日、発売を翌週に控えたこの日、都内で特別なイベントが開催されました。
チリ独立214周年記念を祝う式典が執り行われ、約150名の国内外ゲストへこの「コンチャ・イ・トロ アミシス」が振舞われたのです。
このプロジェクトと、生み出されるワインが企業対企業の取り組みにとどまらず、チリと日本両国の友好関係を体現する一助となることができれば非常に嬉しく思います。

おわりに

このプロジェクトは今後も継続し、また新たなワインが生まれる予定です。
お客様に驚きと感動を、そしてワインの素晴らしさをお伝えしていきたいと思っています。ぜひご期待ください。

チリと日本、両国の醸造家がタッグを組み実現した新しいチリワインのファーストヴィンテージ、
「コンチャ・イ・トロ アミシス 2022」はこちらからご購入いただけます。

商品詳細はこちら

2024年3月に発売した、「アミシス」の第一弾である「シャトー・メルシャン 岩出甲州アミシス 2023」と合わせて、より両者のすばらしさを感じることのできる赤白セットはこちらから。

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