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WINE & DOORS

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ロバート・モンダヴィ・ワイナリーの背景を貫く
ナパのグラン・クリュ「ト・カロン ヴィンヤード」

ロバート・モンダヴィ・ワイナリーは1966年にカリフォルニア ナパ・ヴァレーの赤ワインの主要産地、オークヴィルに設立されたワイナリー。禁酒法(1920~1933年)以降最初期に設立されたワイナリーで、その後のカリフォルニアのワイン産業の牽引者となりました。現在のナパ・ヴァレーの発展は、創設者ロバート・モンダヴィ氏なしには成しえなかったと言えるでしょう。

ナパ・ヴァレーを牽引し続けるロバート・モンダヴィ・ワイナリーから23年春にワインメイキングディレクター(醸造責任者)に就任したカーティス・オガサワラ氏が来日。

彼自身や現在のロバート・モンダヴィ・ワイナリーについてのインタビューと、ナパ・ヴァレーのグラン・クリュと呼ばれるほど卓越したブドウを生むト・カロン・ヴィンヤードについてお届けします。

ロバート・モンダヴィ ワイナリー
ワインメイキングディレクター 
カーティス・オガサワラ
カリフォルニアのナパ・ヴァレーにあるニュートン・ヴィンヤードでワイン造りに従事したのちその充実したワインの知識を生かして、2015年にロバート・モンダヴィ・ワイナリーのアシスタント・ワインメーカーへ。2018年にはワインメーカーに昇格、2023年4月、ワインメイキングディレクターへと任命され、醸造責任者となる。

銘醸地ナパ・ヴァレーの開拓者

現在では、ナパ・ヴァレーはアメリカを代表する産地であるのはもちろんのこと、世界の銘醸地といっても遜色ない地位にありますが、モンダヴィ氏がワイナリーを興した当時はワイン産地としては全く無名の産地でした。それを今の地位にまで押し上げた、開拓者の1人がモンダヴィ氏です。
創業当時、彼が掲げたヴィジョンは『ナパ・ヴァレーを世界の銘醸地の仲間入りさせる』こと。そのヴィジョンを実現させるため、まずは自分たちが素晴らしいワインを造る必要があると考えたモンダヴィ氏は、今ではナパ・ヴァレーを代表するグラン・クリュとも呼ばれるブドウ畑『ト・カロン・ヴィンヤード』に隣接する最高の場所にワイナリーを建設することにしました。
さらに、地域全体のレベルを上げるためにワイン造りの新しい技術や考えをナパ・ヴァレーに持ち込み、その技術をほかのワイナリーにも公開します。この結果、多くの優秀な醸造家を生みナパ・ヴァレー全体のワインの品質を上げることに貢献しました。
また、ワインの品質や技術面だけではなく文化的な側面でもモンダヴィ氏は大きな功績を残したといえます。例えば、彼は夫人とともに食や音楽、アートとワインがともに楽しめるような、イベントをワイナリーで頻繁に開催しました。こういった取り組みによってアメリカのワイン文化が醸成されていき、ナパ・ヴァレーにおけるワイン観光は一大産業となりました。こうして、技術、品質、産業、あらゆる面で世界の銘醸地の仲間入りを果たしていったのです。

ロバート・モンダヴィ・ワイナリー自身も創業以来そのワインは高い評価を受け続け、50年以上にもわたり多くの評論家や専門誌から90点以上を獲得しつづけています。また、『ワールド・ベスト・ヴィンヤード』2022年版では世界第7位を獲得し、この賞が設立されてから4年連続北米大陸No.1ワイナリーにも選ばれました。まさに、ナパのトップワイナリーであり、モンダヴィ氏のレガシーは息づき、引き継がれています。

魅惑的な始まりの土地、 “ナパ・ヴァレーを代表するグラン・クリュ” 「ト・カロン ヴィンヤード」

ロバート・モンダヴィを語る上で欠かせないのが「ト・カロン ヴィンヤード」です。
ト・カロンは古いギリシャ語で「最高に美しいもの」を意味します。
モンダヴィ氏はのちに「ト・カロンを歩き、この地形とブドウの樹に見惚れながら、豊かな土壌の匂いを嗅ぎ、私はここが特別な場所だと分かった。言葉では言い表せないような特性に神秘的なものを感じた。」と語っていますが、この土地に魅了され、ワイナリーの建設を決断しました。
1958年にモンダヴィ氏はト・カロン・ヴィンヤードに初めて土地を購入し、1966年から1978年にかけて、ト・カロン・ヴィンヤードの大部分を手に入れています。

ト・カロン・ヴィンヤードは、ナパ・ヴァレーの心臓部であるオークヴィルの西側に位置しています。がこの地の素晴らしい点は、テロワールが卓越しているところです。サン・パブロ湾から吹き込む冷たい風の影響により、フレッシュでありながら熟したブドウを収穫できることで、力強いだけでなくフレッシュさも兼ね備えたワインを生み出します。
また、ト・カロンは山から流れてきた川が形成した沖積扇状地で、非常に水捌けが良い土壌です。水捌けがいいということはブドウにとっては厳しい生育環境であり、ブドウの房が大きく育たないのですが、その分小さいけれども非常に凝縮感のあるブドウ育てることができます。
下の写真は、3つの異なる土壌の土を並べて撮影したものです。ワインの味わいは、そのブドウが育った土壌も大きく影響し、たとえ同じ品種のブドウを育てても土壌が異なると異なる味わいとなります。ワインで「テロワールを表現する」といわれる部分に大きく影響するのがこのブドウの育った土壌の特徴であり、ワインメーカーはそれぞれの特徴を活かして素晴らしいワインを造っているのです。

左:砂利の多い、大変に水はけのよい土壌
中央:砂利と粘土がまじった土壌
右:肥沃土の高い粘土が多い土壌

ト・カロン・ヴィンヤードで唯一のソーヴィニヨン・ブラン

ト・カロン・ヴィンヤードは素晴らしいブドウを生み出す地域であり、それゆえには複数の生産者が畑を所有しています。、ロバート・モンダヴィ・ワイナリー以外にも、。カリスマ的ブドウ栽培農家のアンディ・ベクストファーやオーパス・ワンなどが所有しており、、それぞれが品質の高いワインを生み出しています。そして、その中で最も広大なエリアを所有しているのがロバート・モンダヴィ・ワイナリーです。また、モンダヴィ家は後進育成のため、自身保有するト・カロン・ヴィンヤードの一部をUC Davis校に寄与しています。それにより、醸造や栽培を学ぶ学生たちはこの素晴らしい土地で様々な経験を積み、新しい技術が生まれることにつながります。そうやって、日々この地でのワイン造りは進化しているのです。

たくさんの生産者がいて、大学の研究もおこなわれ、日々進化を続ける「ト・カロン ヴィンヤード」において、ロバート・モンダヴィ・ワイナリーだけがソーヴィニヨン・ブラン(別名:フュメ・ブラン)とセミヨンの栽培をしています。 ソーヴィニヨン・ブランを植樹しているブロックは北米で一番古いソーヴィニヨン・ブランと言われており、約80年の樹齢になります。
1968年、ロバート・モンダヴィ・ワイナリーは初めてこの地のソーヴィニヨン・ブランで造ったワイン、「フュメ・ブラン」を発売しました。発売当時、アメリカではソーヴィニヨン・ブランのワインといえば甘口で特段特徴のない味わいが一般的でした。しかし、この「フュメ・ブラン」は今までのソーヴィニヨン・ブランのワインとは全く異なる辛口の味わいで、造りも樽熟成をさせたものでした。そのため、従来のソーヴィニヨン・ブランとは違うという差別化の意味を込めて、あえてラベルに「フュメ・ブラン」と表記したといわれています。
現在では、ソーヴィニヨン・ブランといえば辛口の味わいが一般的であり、この「フュメ・ブラン」がその先駆者であったといえるでしょう。


数々の卓越したワインを生み続けるト・カロン・ヴィンヤード。
今やナパ・ヴァレーを代表する畑は、ロバート・モンダヴィ氏が心血を注いで育ててきた歴史があり、まさに魂そのものといえるほど、ロバート・モンダヴィ・ワイナリーにとって特別な場所であるといえるでしょう。

商品紹介

特別な場所、ト・カロン ヴィンヤードで育てたブドウで造る、ロバート・モンダヴィ・ワイナリー最高峰の逸品をご紹介します。是非一度、味わってみてください。

ロバート・モンダヴィ・ワイナリー ト・カロン・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン リザーブ

力強く、筋肉質で濃縮されたワインを生み出すト・カロン・ヴィンヤードのブドウを使用したこのワインは、フレッシュなブラックベリーやワイルドベリーのコンポート、カシスのアロマに、ココア、森の下草、スパイス、甘いヴァニラのニュアンスが感じられます。酸のバランスも素晴らしく、このパーフェクトなワインを形作っています。
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ロバート・モンダヴィ ト・カロン・ヴィンヤード フュメ・ブラン リザーブ

マンダリンオレンジ、熟した洋ナシ、白桃の香りに、わずかに白い花やショウガのニュアンスが感じられます。豊かでクリーミーな味わいのワイン。『ト・カロン』畑の希少な古木のソーヴィニヨン・ブランによる、味わいの深み、複雑性、余韻の長さが感じられます。
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おわりに

ロバート・モンダヴィ・ワイナリーの歴史は、『ト・カロン・ヴィンヤード』のブドウ畑と出会ったことから始まりましたのだと改めて認識しました。私も一度訪問したことがありますが、美しさに感動したのを覚えています。ぜひ大切な方とロバート・モンダヴィ・ワイナリーの最上級レンジのト・カロン リザーブ シリーズ
を楽しいでいただければと思います。
この次のカーティス・オガサワラ氏のインタビューもお楽しみください。

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